巨匠、篠山紀信はやっぱりすごい
本日は、とても面白い写真展に伺いました。
篠山紀信さんの撮り下ろしのヌード写真展なのですが、
全カット、展示会場である原美術館で撮影して、その美術館に展示する。
と言う企画。
まず、会場となる原美術館は日本近代建築史に残る素晴らしいデザインの建物です。
1938年に建てられたとは思えない、落ち着いた、ユニークな建物。
これが個人邸宅だったというのですから、素晴らしいです。
その素晴らしい空間に現れるヌードの美女たち。
観覧者は、写真の中の空間と、現実にある空間の二つの空間に、新たな感覚を覚えます。
引っ越して無人になった部屋の中に、自分は見ていないはずの過去の住人の記憶の中に入り込む、、、そんな不思議な感覚を受けました。
美術館ですから、通常は、展示物が並び、営業をしています。
その為、展示と展示の合間の、建物ががらんどうになる僅かな期間に、集中して撮影をしたそうです。
品川の駅近なのに、人知れず残された、静かな空間。
(しかも、ヌードというかなり反社会的な)
とても魅力的な、快楽の館、です。