ソイレント・グリーン

おはようございます
先日、朝日新聞に”私の好きな映画”として、ベルバラの池田理代子さんが古いSF映画”ソイレント・グリーン”を紹介していて、気になってしかたがなかったので、
アマゾンでポチッと
こういう点では本当に便利ですね
40年前の映画でも沖縄のDVD屋さんから無事に届きました

ソイレント・グリーン
youtubeはこちら

スターウォーズより4年まえの1973年公開のSF映画です。

時は2022年。(あと10年か、、コナンは2011年だったよね、、
なんだか、子供の頃の”近未来”が現実の西暦になってきて複雑な気分、、)
人類は爆発的な人口増加により、慢性的な食料不足に悩んでいた。
舞台のN.Y.市でも、温暖化と大気汚染により慢性的な高温とスモッグの環境の中、希望も失った人々が、足の踏み場も無いほどに、そこいら中に雑魚寝をして暮らしていた。
本物の野菜や肉は1部の特権階級だけの贅沢品とされ、人々はプラスチックのパンにソイレント社の作る栄養バーを配給され生き延びていた。
対照的にごく1部の”リッチ”層は、セキュリティーの行き届いた豪華なレジデンスに住み、美女を“ファニチャー家具”として飼い、お湯や空調、本物の食べ物を楽しんだ生活をしていた。
その“リッチ”層の住人である老人が暗殺される。
彼は、かつてソイレント社の重要人物の役員であった。
その事件を担当することとなったソーン刑事。
相棒である元大学教授の老人ソルと共に調査をするうちに、
人類の食料をコントロールする巨大企業ソイレント社と政府の深く恐ろしい陰謀の事実を知ってしまう、、、、

いやーもう設定自体が痺れますね
空想だけのファンタジーのスターウォーズに対し、
ソイレント・グリーンはどこまでもリアル。

現時点ではこの世界ほど極端になってはいませんが、
パーツで見て行くと、見事に現代の社会の問題点や生活感を予測しています

この世界の結末になってしまうのは、悲しいかな簡単な事の様に思えます。

しかし、ぎりぎりのところで踏みとどまっているのは、
欲望多き人間の中にも、希望や愛ややさしさの心が失われてない証拠でしょう。

乾燥して熱く、色味の無い世界の映画ですが、
1点だけ、心を洗われる、印象に深く残るシーンがあります。

全てを知り、悲観した老人ソルは、政府の安楽死施設”ホーム”に行きます。
薬を打たれ、死に向かう部屋のマルチスクリーンに流れるのは、
かつての美しかった頃の地球の自然。
美しいベートーベンの”田園”のミュージック。

だれもがただ美しいだけの自然と音楽に
これほど純真に涙が込み上げて来る事は無いでしょう。

その事に気ずかせてくれるSF映画の名作でした

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